前回は筆塗りのキモである塗料の希釈の仕方と
それらの準備と片付けについてご紹介しました
今回は実践ですね
実際に筆塗りをしていくにあたって
お薦めの手順があるので、それをご紹介してみます
いや、別に参考にしなくてもいいんですけど、
この手順を踏めば初心者でも
- おーカッコいいじゃん!
- おれ結構上手いかも?
- 上達しちゃったかもー!?
- おれ天才かも!! ←おい
みたいに満悦できる・・・・かもしれませんよ(笑)
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その0「照明は大丈夫?!」

塗装作業の話をする前に、とても重要なことがひとつありまして
それは何かというと「照明」についてなんですね
ちょっと結論から書いていきますと
この世の中には「色評価用蛍光灯」
というものが存在するのです
これは「色を正しく見れる光」を照らす蛍光灯でして
色を扱う仕事の方とかは、この蛍光灯を使われているようです
「巨匠の画家は窓の方角を考えてアトリエを作った」
みたいな話もあるみたいです
塗装するときに照明って、すごく大切だなーって、
僕はこの「色評価用蛍光灯」を使って、それに気づけた気がします
この蛍光灯って、色を見る以外にも
なんかメンタル的にいい感じなんですよ
このライトを点けると、不思議とポジティブになるというか、
よし、やろー!って明るい気分になるんです
子供の勉強用とかにも、すごく良いと思います
集中力が出る気がしますよー
僕は「照明が悪いと塗りづらい」ということに
気付けずに何年もずーっとストレスを感じながら作業していて、
「こんないいものがあるなら早く教えてよ!」
って思ったので、ここでご紹介しておきますね
高価なものですから、すぐに準備は難しいでしょう
今は、こういうものがあるんだ、ってことだけ知っておくと
あとで得するんじゃないかな?って思います
※現在では、色評価用蛍光灯は「パナソニック 蛍光灯(直管) 美術・博物館用 20W 演色AAA昼白色 スタータ形 FL20SN-EDLNU」という商品です。
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その1「試し塗りプラモデルを用意しよう!」

ではガンプラを塗装してみます
HGUCのズゴックに登場してもらいました
これを筆塗りしていきましょー!
・・・って、もうすでに筆塗りされてましたね(笑)
実はこのズゴックは「試し塗り用」として
テキトーに塗って机に放置していたんです
筆塗り練習用として用意してたんですね
あのですね、やっぱプラモデルを塗装するからには
上手く塗りたいと思いますよね?
バッチリ完成させたいと思いますよね?
完璧に遂行したいと思いますよね?
それは悪いことではないんですけど
なんか精神状態と言えばいいんですかね?
逆に失敗を恐れちゃうんですよね
冒険ができなくなるというか、気軽にいろいろ試すことが
できなくなっちゃいがちになるんですね
筆塗りなんてのは楽しめばいいわけで
たとえばある色を塗って「気に入らないなー」
と思えば「今までのは実は全部、下塗りでしたー」
ってことにして全部その上から新たに
塗りつぶしちゃってもいいんです
この考え方は横山宏先生の「Ma.K.モデリングブック」で知った
僕の今の大切な制作姿勢となってます
ということで、このズコックはただの下塗りなんです
だからここから何をしても痛くもかゆくもないのだー!(笑)
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その2「胡粉ジェッソでテクスチャーをつけよう!」

僕はまず最初に「テクスチャーをつける」
ことを行うことをオススメします
これは鋳造(ちゅうぞう)表現とも言われてて
ザラザラの質感をプラモデルに再現することです
特にAFV系では頻繁に使用されている技法ですね
このテクスチャーを最初につけることで
情報量が増えて解像度が上がるから見栄えが良くなるんです
「上手く塗れた!」って錯覚させることができます
本当です(笑)
この鋳造表現のやり方なんですが
ラッカーパテを使う方法でもいいんですが
もっと手軽に行える僕がお薦めの方法が
「胡粉(こふん)ジェッソ」を使うことです
これは希釈なしで、筆で塗るだけで簡単にテクスチャーをつけることができるんです!
これをテクスチャーを付けたい部位、肩アーマーとかシールドとか
塗りたいところを筆で塗っちゃいます
ムラとか気にしなくていいです
テキトーにサッと塗っていけばOKです
難しいことは考えなくて気楽にやっちゃって!
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その3「マホガニーで下塗りしよう!」

次に下塗りです
たとえばの話、全身をカーキで塗りたいとしましょう
その場合、いきなりカーキを塗るのでも別に構わないんですけど
たぶん、それでは納得のいく作品にはならないんですね
まず塗料が塗面に乗らないです
プラモデルの成型色が消えなくて
「おかしいなー?塗料が薄いんかな?」
とか思って塗りたくって塗りたくって
やっと発色しても、改めて眺めてみると、なんだか味気ないものに・・・
まぁこれは僕の実体験なんですけどね(笑)
まず下地に色を置きたいんです
これは次に塗る塗料の定着を助ける意味と
筆塗りならではの深みや味を作品に与える意味があります
そして、この下地の色に適しているのがマホガニーという茶色です
この下地塗装のマホガニーは多くのプロモデラーが実践されていて
僕もやってみて気に入りました
このマホガニー下地塗装で大切なポイントは
「見える全てのところに塗料が行き渡る」ということです
前回の記事でオススメしたように100均の筆を使って
とにかくガシガシとマホガニーを塗りたくってください
最初の最初なので念入りに奥の方までね!
これが一番重要です
筆ムラとか一切気にしなくて大丈夫!
濃い所と薄い所があっても大丈夫!
成型色が見えてても大丈夫!
とにかく一回塗料がつけば、それでオーケーです!

塗料の希釈は薄いくらいでちょうどいいです
胡粉ジェッソを塗っているので色が乗りやすいですよ
胡粉ジェッソがサーフェイサーの役割を
果たしているんですね
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その4「基本塗装は薄い色から塗ってみる!?」
あんまり難しい話はしたくないんですが
色には発色しやすい色と発色しにくい色がありまして
たとえば黄色と黒では黒の方が発色しやすいです
だから、例えばガンダムの目を塗るとします
その場合、手順としては
「先に黄色を塗ってから、次に目の周りの黒を塗る」
という順番がやりやすいです
逆の順番でやったら、黄色が上手く発色しないで、どす黒い目になるかもです
色は下にある色の影響を受けるんですね
(ただ、これを実践するならラッカーで黄色を塗った後、
エナメルで黒を塗って、はみ出たところをエナメルシンナーでふき取るのがラクですが)
ですので教科書的にいうと
薄い色→濃い色
という順番で塗るのがセオリーなんです
(正確にいうと隠ぺい力が弱い色から塗る)
これは基礎知識として覚えておくといいと思います
でも実際はどっちの色が濃いのか薄いのかなんて
分からないこともあるので
実はあんまりこだわらなくても大丈夫です
濃い色から塗ったって全然大丈夫ですよ
僕なんかあんまり気にせずに
塗りたい色から塗るなんてしょっちゅうです(笑)
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その5「筆は塗料を置くように使ってみる!」
筆の使い方については
講釈たれるほどのウデはないんですけど
僕は初心者の頃に分からなくて困っていたので
参考になればいいな、という思いで書いてみます
教科書的にいうと、塗料の希釈は薄めで、
まず横向きに塗り、乾いたら縦向きに塗り、
乾いたら斜めに塗り、薄く何度も重ねることで発色させる
なんてことが書いてあります
しかし僕はこの筆の運びは、あんまりお薦めしません
僕も最初はそれを信じて筆塗りしてみたんですけど
上手くいかないわけですよ
「筆ムラだらけで汚いぃぃ!」
「縦横斜めにしてもムラは残るよぉぉー」
と困ってました
でも今では、それは考え方というか
捉え方が違っていたな、と思います
筆塗りの魅力というのは色んな色が混ざり合って
複雑な色味が再現されるところにあると思うんです
均一で美しい塗面を目指すならエアブラシを使えばいいんです
まぁ、
「んなことわかっとるわ!エアブラシを用意できないから筆で塗るんじゃいー!」
と言われればそれまでなんですが(笑)
筆の動かし方としては縦横ナナメなんて気にしないで
チョンチョンと塗料を筆で置くように
ムラとか気にしないで塗っていくのがいいと思います
「これはムラではなく味なのだ!」
ということにすればいい、というか実際にそうなんです
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その6「下地が溶けてもOK」
塗料を塗っていくと下地が溶けていくかもしれません
これを「下地が泣く」というんですが
泣いてもまぁ別にいっかー、
というスタンスでいくのが精神上よろしいと思います(笑)
真面目な話、下地が泣くことを気にするところが
「筆塗りを難しいと初心者が勘違いしてしまう」部分だと思います
そうではなく、下地の塗料と上地の塗料が混ざって
複雑な色味が再現できるのが筆塗りの良さなのであって、
泣いたらラッキー!くらいの、おおらかな気持ちで行うのが望ましいです
ほんとですよ?(笑)
プラモデルの塗装面をパレットとして使うくらいの気持ちです

ズゴックのミサイルの周りとか
サビが浮かんでるように見えますよね?
これサビ色で塗ったんじゃなくて
ミサイルを塗った塗料が偶然溶け出して
いい具合になったんです
こういう偶然を利用ちゃうのも筆塗装の良い所です!
ガンプラを筆塗りするときのコツ
その7「塗料皿は洗わない」

塗料皿を毎回洗うのはめんどくさいですし
むしろ残った塗料は秘伝のタレと理解すべし!です
このコクと旨みが凝縮された古い塗料が
新しい塗料に混ざっていきます
これはラッカー塗料の特性で乾いてても、うすめ液を垂らせば
何度でも再利用できるんですね
これがラッカー塗料の欠点でもあり利点でもあります
というか、これは物凄い利点だと思います
この特性を利用して古い塗料と新しい塗料を
ざっくり混ぜて筆で塗面に置いていくと
ランダムでいい感じになることが多々あります
ポイントはしっかり混ぜない、ざっくり筆先で混ぜる、という感じです

と、こんなそんなで
筆塗りで完成したガンプラです
実際は基本塗装の後にウォッシングやドライブラシ、
アルコール落としを行っているんですが筆塗りで完成させました
ちなみに、この辺はもっと気合いを入れて塗った作品なんですが
やってることは基本的に、上でご紹介した筆塗りの方法なんですよー
まとめ
どうですか?
筆塗装って面白そうじゃないですか?
お手軽に、お気楽に楽しめますよー!
例えるならですね、筆塗装は
下地塗装がウォーミングアップ、
基本塗装は練習試合みたいなものでして、
本番の試合はウェザリングなんですよ
ですので最初のうちは何をやっても大丈夫なので
気張らずに自由に、のびのびと行いましょー!
下の関連記事も併せて読むと、より理解が進むと思います!
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