ガンプラの塗装が上達するかもしれない色彩学(補色・反対色について)

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僕がガンプラを作るキッカケになったのって、
模型屋さんに展示してあった「ガンダム」の色に衝撃を受けた
ということだったんですよねー
ということで今回はガンプラの塗装に役立つかもしれない(?)色彩、配色に関する話をしてみたいと思います

 

衝撃を受けたガンダムの色彩トーン

そのガンダムって、僕が知っている「ガンダム」の塗装ではなかったんですよ
「赤!青!黄!」という、あのアニメの色ではなくて、
もっと淡いパステル調のトーンのガンダムでした

↑これなんですよ
僕はこれを見て、プラモデルを始めたんです(このお店に行くキッカケを作ったのは友人のN氏で、そこが本当の原点なんですが)
後で分かったんですけど、これなんと成型色に赤のスミイレをしただけのものでした(笑)
当時の僕はそんなこともわからない状態でしたよ(笑)

まぁ正直、今の目で見ると、そんなことは思わないんですけど、でも当時の僕はこれを見て、大変な衝撃を受けました

「これは僕の知っているガンダムではない!」

「なんだ、この色は!?カッコよすぎる!」

「僕もこれを塗ってみたい!」

それが僕がプラモデルをはじめるキッカケだったんです

要するにプラモデルの楽しさって、作る楽しさもあるんですけど、
僕にとっては、やっぱり塗装なんですよね
「オリジナルのカラーリングを楽しみたい!」というのが発端だったんです

別に、アニメの設定通りの塗装をしてもいいんですけど、色や配色を好きなようにアレンジしても「それ、間違ってます」とは言われないわけですよね?
それが面白いなーと思いました

 

なんでこれ、記憶に残るの?

で、話が飛ぶかもしれないんですけど
僕が初期の頃に衝撃を受けた作品が、もう一つありまして、
それが「ナイトメア・ハイゴック」という作品なのです

これは「ガンプラビルダーズワールドカップ2011」ジュニアコースの大内悠生さんの作品で、これを拝見して、僕は大変な衝撃を受けました
「小学生(?)で、この配色するの!?」って、びっくりした!

これ、すごくきれいで印象に残ると思いませんか?

じゃあ、これなんで印象に残るの? その理由は何?

ということが気になりませんか? 気になりますよね? ね?
ということで、ガンプラ塗装における色彩学について書いてみたいと思います(なにこの強引な展開?)
いちおう僕、DTPデザインの経験が16年ほどあるんですけど、そんな難しいことは知らないので、軽い感じで書いていきます(笑)(あまり覚えてないんで、嘘書いてたらごめん)

 

色のテンプレートが色彩学

でね、「ナイトメア・ハイゴック」って、塗装の配色センスが、すごくいいと思ったんです
それでセンスっていうのは、先天的な才能の部分も、もちろんあるんですが、学習することによって習得できるものでもあるんです
もう何百年も前から、頭のいい人たちが色彩について研究されていて、それが理論的に体系化されているんですよね

ですから、自分のやりたいように、めちゃくちゃやっても別にいいんですけど、その頭のいい先人たちがすでにテンプレートを用意してくれているので、それを使った方が効率がいい、っていうことも言えるんですよね

その色に関するテンプレートのことを色彩学っていいます

じゃ、まずこの有名な図を見ていただきましょう

 

これ、色相環という図です
印刷物とかプラモデルの塗料もそうなんですけど、基本的にCMYKという4色で色が構成されているんです(色相環にはKは入ってない)
Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエローです
この色の組み合わせによって無限といっていいほど色が作れるんですけど、基準となるのはCMYの3色から生まれた12色なんです
その12色を円状に配置したものが色相環という図になります

補色はインパクト絶大!

で、この色相環を使って、いろんな配色のテンプレートが生み出されているんですね
一番メジャーなのが「補色・反対色」っていいます
補色・反対色はインパクトが絶大なので、効果的に使うと強い印象を残すことができます

例えば、クリスマスが一番有名で分かりやすいんですけど、クリスマスって言うと、どんな色を思い浮かべますか?

ぜったいに緑と赤ですよね?(そういうことにしてくれ)
逆に緑と赤を見ると、クリスマスカラーっていう風にイメージできますよね?

何で緑と赤がそんなに強烈なイメージをもっているかというと、この2色は補色関係・反対色関係にあるからなんですね

 

こんな風に、色相環の反対側にある色の組み合わせを補色・反対色っていいます
この組み合わせは、強い印象を残すことができます

ここでナイトメア・ハイゴックの配色を見てみると・・・

もう分かりますよね?
補色・反対色である紫と黄色をバランスよく配色しているので、印象に残るわけです
これ、ご本人に聞いたわけではないですけど、絶対にでたらめにやってないですよ
確実に補色・反対色の知識を得た上で、配色しているんです
小学生でこの勉強してるなんて、すごいなと本当に感心しましたよ

 

絵画の補色・反対色

ついでに絵画で有名な補色・反対色を使った作品をご紹介します
フェルメール(オランダの画家・1632年~1675年)の「牛乳を注ぐ女(1660年頃)」「青いターバンの少女(1665年頃)」です

フェルメール 牛乳を注ぐ女

フェルメール 牛乳を注ぐ女 1660年頃

フェルメール 青いターバンの少女

フェルメール 青いターバンの少女 1665年頃

使っている色を見てください
黄色と青ですよね?
すでにお分かりの通り、これは反対色なのです

なぜ反対色がインパクトがあるかというと、色相の差が大きいからですね
差というのは、どんなものでもインパクトになるし、力になるってことです

作品をより力強く引き立たせたいなら、補色を使うことを考えるといいですね

ちなみにゴッホはフェルメールの色彩を「完璧」と絶賛しているそうです

僕も、これは真似するしかないと思ってですね、こういう配色の作品を作りましたよ

まんまやないかーい!!(笑)

これ、今まで恥ずかしくていわなかったですけど、完全に狙って配色しています
ついでいうと緑と赤の配色も入れていて、ダブル補色を使ってます
これを「十字型」と言いまして、ゴッホが良く使っています
では、ゴッホ 医師フェリックス・レイの肖像(1889年)という作品をご紹介しますね

ゴッホ 医師フェリックス・レイの肖像(1889年)

ゴッホ 医師フェリックス・レイの肖像(1889年)

 

これは赤と緑、青と黄色のダブル補色で十字型の配色です
十字型の効果は「力強く開放感に満ちている」と手元の本に書いてあります(笑)

 

まとめ

ということで、世間の常識とかくだらないものも多いんですけど(余計な一言)、こういう学問などについては、頭のいい先人たちが何百年もかけて既に考えて用意してくれているので、自分であれこれ考えるのもいいですけど、まぁ素直に学んだ方がいろいろいいこともありますよ、っていう感じですね

上手なモデラーさんは、絶対に色彩学のことを勉強されていますよ
配色に注意して作品を拝見すると、そういうことにも気付けます
こういう色彩学のことを考えながらガンプラの配色をしても面白いと思いますよ♪

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました☆

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